FINAL COUNT DOWN
A.D.1999
1999. 4.11 パルテノン多摩 大ホール


この週末、とにかくやらなくてはいけない事が多すぎて、おまけに久々にボウリングなんぞやったもんだから、身体がだるくてしようがない。桜花賞の馬券も買わなくちゃいけないし、雨は降るし、あ〜なんでこんな日に初日なのよ、と理不尽に憤慨しながら、1時過ぎに出発。
WINS後楽園にて桜花賞観戦。当然のように我が本命は4着に沈み、最初から消していた武豊師匠が2着に。はいはい、はずれはずれ。さあ、多摩へ行きましょ。人混みをかき分け水道橋駅へ。
新宿で立ち食いそば屋に入ったが、ここのそばが異常に熱い。あ〜、猫舌なんだからさー!時間もあんまりないんだから。今度ここへ入るときは、のれんをくぐると同時に「ねこじたで〜す!」と宣言しようか(笑)
汗ダラダラのまま小田急線に乗り込み、新百合ヶ丘で乗り換え、多摩センターへ。
駅を出て目に入る景色は、もうすっかり見慣れてしまった。D.K.HOLLYWOODの準本拠地とも言えるパルテノン多摩。もう何回目だろうか。芝居以外のことで、それもアルフィーを見にここへ来るということに、何か不思議な感覚をおぼえる。空はまだ雲が厚く小雨混じり。駅前には「チケット譲ってください」のボードを持った人が、かなりの数いる。これではダフ屋も商売にならないのか、数が少ない。いつも見かけるバイオリンのお姉さんや、大道芸の兄ちゃんが見あたらないのは天気のせいだろう。
パルテノンのロビーは、既に人があふれていた。ここにこんな沢山の人間がいるのを初めて見た。ここ、ホントにパルテノン?とまたまた変な気分になってしまう。大ホールのロビーはかなり狭いので、あそこで物販やるのは大変だろうと心配していたが、やはり予想通り。一応、売場に入口と出口を作って人を流そうとしているのだが、ほとんど機能していない。そんな中、お姉さま方をかき分け、パンフとピックセット、ビニールバッグを購入。計3000円也。Tシャツはデザインを見て買うのをやめた(笑)
31列46番という、右側の壁にくっついた席に到着。荷物を遠慮なく壁際に置けるので、その点はラッキー。さてさて、これから一仕事。以前から約束していた「ブツ」を渡しに行かなくては。渡す相手のYさんは最前列。文字での会話はしていても、やはり初めて直接会うのは緊張する。声をかけ、約束通り「ブツ」を渡す。そしてお返しにもらったのは「お宝」だった。なんかゴミとお宝を交換したようで気が引ける。Yさんは「全然かまわないです。気にしないで」と言っていたが、正直なところ、非常に気になってます(笑)
しかし最前列、すげーなここ。近すぎますぜ。


ステージはもっと派手だと思っていたが、意外とシンプル。
心臓の鼓動の音に合わせ、赤い照明が明滅、徐々にスピードが上がってくる。
サポートメンバー2人に続き、中央の階段部分が開いてメンバー登場。
もっと緊張するかと思っていたが、意外と冷静に見ている俺。
さて、1曲目はあれだろうと考えていると・・・やっぱりあれでした。

【Count Down 1999】
よしよし、予習の成果が早速あらわれる。「ARCADIA」というアルバムは、はっきり言って、今まであんまり聞いてなかった。ちょうどアルフィーから一番離れていた頃ではなかったか。ふ〜、聞いておいてよかった。
しかし、この音はなんだ?ここのホールってこんなモノ?
なにか、音に輪郭がなくて、全部ひとかたまりでボワ〜ンとぶつかってくる感じ。聞きづらいぞ〜!ちょっと心配。
【Beginning of the Time】
あ、よかった、知ってる曲で。(お前はホントにファンなのか?)
でも、この曲の詩ってこれでいいのかといつも思うのだが・・・。同じ意味の日本語と英語がズラズラと並んでいる。
まあ考えてみると、この曲だけではないような気もするが。
頭の中では文句タラタラでも、「HEY!」では腕を振り上げている。変なの。でも最後の「タ〜イム!」のハモリは結構好き。
【Time Spirit】
むむむ、なじみなーし。これって、「VICTORY」のカップリングだっけ?ん〜やっぱりなじみな〜し。ダメねー。
12年のアルコン・ブランクを、このあたりから感じ始める。盛り上がる客席とは裏腹に、ちょっと冷め気味。
「君を守る〜ために〜!」高見沢氏、まだ声にいつもの「通り」がない。
【Sweet Hard Dreamer】
おおーいいねー!歌うぞ〜!全部歌うぞ〜!急に機嫌が良くなる俺。で、全部歌いました。

坂崎氏のMCへ。
「またお会いしましたね」
はい、どもども。1ヶ月ぶりですねー。よろしくどうぞ。
「後ろの方の壁にへばりついてる方たちも、前に負けないように!」
すんませ〜ん。負けそーです、すでに(笑)

【Crisis Game〜世紀末の危険な遊戯】
この曲はもう夏イベのあの暑さと直結してしまっている。当然、頭の中は昭和記念公園のみんなの原っぱ状態。
【THE AGES】
懐かしいなぁ。久しぶりに聞いた。でもこの曲の頃はもうアルフィー熱が下がりかけていたのかなぁと、今になって想う。
あらためて聞くと、いいじゃないのこれ。うんうん、いいわこれ。急に気に入るヤツ(笑)
高見沢氏も声が出てきた。最後の「AGES!」のところ、ふ〜んそういう「手」にするんだ。
またまたブランクを感じ、しばし呆然。
【WIND OF TIME】
これもあんまり思い入れはないんだよな〜。桜井氏の声に感心するのみ。ん〜なんかイマイチ乗りきれんぞー。
何か物足りない感じ。わかんないけど。

坂崎氏と桜井氏のMCへ。
「この業界で立候補していいのは、桜井と松山千春だけ!桜井は村長、千春は北海道知事!」(笑)

坂崎氏の「STAR SHIPのカップリングですね」の言葉に驚く。
去年の武道館で、「STAR SHIP」を聞きながら、どうせなら「愛の鼓動」も聞きたいなぁ、またやってくれないものか、
と思っていたから。で、
【愛の鼓動】
うん、やっぱりこれはいいですなぁ。
でも残念だったのは、「時間が見えたー」のあとのコーラスが省略されて、すぐ「My Heart〜」にいってしまったこと。
あそこが好きなのに〜!ちょっとがっかり。
オフコース並に、レコードと寸分違わぬ演奏をしろとは言わないが、ここがミソ!というところを省略されたり、
違ったアレンジになっていたりすると、ずっこける。まあ贅沢はいえないけど。やってくれただけでありがたい・・・か。
【孤独の影】
あーまたこれもなじみのない曲である。ちょっとボーっとしてしまった。
【Moonlight Fairy】
うっ、しまった!「金太郎」のサントラ買ったけど、よく聞いてなかった。
前の曲からの流れでボーっとしていたが、サビのメロディーに、つい引き込まれる。
うんうん、なかなかいいですなー・・・ボーッ・・・おいおい寝るなよ(笑)
その時突然、高見沢氏、歌詞が飛んで一瞬沈黙。あ、やりやがったな(笑)
しかし、すぐ復活して、大事には至らず。

高見沢氏、MCへ。
歌詞が飛んだ長〜〜い言い訳に続き、「みんな年を重ねてきて」とか「お肌の曲がり角も越えて」とかで、
女性ファンを敵に回しブーイング。だが高見沢氏、いつになく機嫌がいい。気のせいかな。
さあて、ここからはどんな曲が・・・と思ったそばから
【エルドラド】
である。あ〜!なんでそんな嫌がらせみたいな選曲すんのよ。
このまま終わったらかなわんな〜などと考えつつ、頭の中には理想郷の連想からか、「ガンダーラ」なんぞも流れつつ、
ボーッ状態が続く。
「かなわぬ恋なら〜」高見沢氏の声と同時に、ザワザワと立ち上がる客。おっと、ボーっとしている場合ではない。
なんと
【Masquerade Love】
ではないか!
「ARCADIA」を聞いていて、この曲に何故かハマってしまい、やってくれるといいけどなぁ、と思っていたのだ。
さっきの「愛の鼓動」といい、この曲といい、突然、人の心を見透かしたように期待していた曲が飛び出す。
さっきから気分がてっぺんとどん底を行ったり来たりで忙しい。
【Decadence】
あーまた「金太郎」かぁ。
【Liberty Bell】
どういうわけか、この曲を聞くといかにも「アルフィーのライブ」という雰囲気を感じる。
最初はあまりピンとこない曲だったが、今では結構好きな曲だ。
さてさて、そろそろラストも近い時間だろうけど、ん〜あれをやってないし、肝心のあれもやってない。
今後の展開が頭を巡る。
「ベル」が来たということは・・・そろそろ「希望の鐘がなる」のかな?と思ったと同時に、場内に鐘の音が鳴り響く。
やっぱり、と思ったが流れてくるのは静かなイントロ。「さよならの鐘」?と一瞬思ったが、
【祈り】
でした。
うん、いいっすねぇ。間奏の坂崎氏のギターソロ、ハーモニクス、ポーンを期待していたらなんと!ワンコーラスで終わり、
そのまま
【希望の鐘が鳴る朝に】
へなだれ込んでしまった。
「ナンダヨー」と、ほとんどチューヤン状態(笑)
まあ仕方ない。イントロ途中の「火花ボン!」で、ちょっとビックリ。坂崎氏も上を見上げて笑っている。
うんうん、やっぱりこれはいい曲だ。アルフィーファン以外に評判がいいのもうなずける。
桜井氏のボーカルも素晴らしい。ただ途中でふと、沖田浩之のことが頭に浮かんでしまったが・・・。

フーッ。とりあえずここで本編終了。さーて、アンコールは何がでてくるのやら。

<<アンコール1>>
衣裳も変わって3人登場。
坂崎氏は短パン(バミューダ?)姿。高見沢氏もアコギである。よしよし、いいぞ。古いのやれ〜!(笑)
一本のマイクに、3人顔を寄せ合い始まった曲は
【恋人になりたい】
ではないか!うへ〜〜〜!思わず足の力が抜けて、へたりこみそうになる。
まいったー!泣けてくるほどの感激に浸っているところへ、
「(熱いキッスの雨を降らせたーいー)コーチャーン!」のかけ声。
こらー!貴様らー!なんじゃそりゃー!いつからそんなことになっとるのだ!
コーチャーンって、フォーリーブスか!こら!(ふっるー^^;)
何か大切なものに落書きされた気分。おまけにかけ声の後に笑い声が少し混じる。笑うなら言うなよ君たち。
笑ってる間にも歌は始まっとるのだよ。聞きづらいだろうよ、こら。
曲の方は頭から終わりまで、19年前、生で聞いたのと同じアレンジ。
開演前にYさんに渡した「ブツ」の中に入っている、スーパーの店頭の「恋人になりたい」が、
まったくそのまま目の前で再現されていることに、何とも言えない気分になる。
こういうのを堂々とやってくれるのは、本当にうれしい・・・のだが、やっぱり「コーチャーン!」は・・・ねぇ。(苦笑)
でも、こんな事を思っているのは、1414人の中で俺だけだろうなー。勝てませんわなー。
長谷川氏、山石氏の紹介の後、ドラムロールから
【FLOWER REVOLUTION】
へ。イントロでのピョンピョン手拍子にもなじめない俺。ん〜44歳のアイドルなのかー、アルフィーは。

波とハワイアンの音色とともに、海の家のおじさん登場。
いろいろ言ってるが、まだネタがこなれてない(笑)
かまわずしゃべりまくる桜井氏。
「俺、今日、飛ばしてるよ悪いけど。」
うーん壊れてます(笑)
「BSに出てる、フォークに詳しいお兄さん」に、夏の歌をリクエスト。
ギターに乗せて、「カーテンを着てきたお兄さん」が歌い出すのは「精霊流し」。
コラコラ、さだまさしのモノマネも、「19年前のテープ」に入ってるぞ!(テープには「防人の詩」が・・・)
ほんとに変わらない人たちである。
そして、次の曲は
【夜空の星】
すっかり「アルフィーの曲」になっている。なんとなくおかしくてちょっと笑ってしまった。
あとで気付いたが、この日は加山雄三氏の誕生日だった。当人達は知っていたのか、それとも全くの偶然か?
そしてそのまま、聞き慣れたイントロから
【星空のディスタンス】
へ。えーっ!「星ディス」かよー!いくら「星つながり」だからって・・・。この曲はやっぱりお約束なのかなぁ。
別にこの曲が嫌いなわけではないが(むしろ好きだし)シングルの曲なら、もっと違うのも聞きたいんだけどなぁ。
初めて来た人へのサービス、挨拶代わりの意味もあるのだろうか?で、アンコール一発目終了。

<<アンコール2>>
高見沢氏のMCから、
【壁の向こうのFreedom】
今回はメッセージ色の濃い曲が少なめだったけど、最後に難しいのがきた。ベルリンの壁かぁ・・・。
ん〜何とも言いようがない。国境線のない島国で、ボケーッと生きてる人間には実感として伝わってこない。
おもむろに高見沢氏がステージの前方に出て、生声で
【A.D.1999】
が始まる。やっぱり、ラストはこれかー。しかし、これもかなり久しぶりに聞くなぁ。よっしゃー歌うぞー!
本当はレコードのアレンジが好きなんだけど、この際そんなことはいいや。
初めてこの曲を聞いたときは、1999年なんて遙か先のことに感じたけれど、
気がつけば今まさに「A.D.1999」なんだなー。なんか不思議だ。いつの間にか年もとってるし・・・(笑)
さまざまなことを考え、思いだし、歌っているうちに、あっという間に終わってしまった。
なんだかんだ言って、結局はかなり楽しんでいたんだと思う。
外へ出ると、まだ小雨が降り続いていた。さあ、次はNHKホールか。今度は何を見せてくれるのだろうか。
「海の家のおじさん」が一番心配だったりして・・・(笑)


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